僕が愛用しているロレックス エクスプローラーの針が止まって動かなくなりました。
どうやらゼンマイが切れてしまったようです。
このような場合、ロレックス正規店に修理をお願いするのが最も安心な方法です。
しかし、正規店だとどうしても費用が高くついてしまいます。
また、僕のエクスプローラーはセミヴィンテージの部類に入るモデルで当時は、放射性物質を含むトリチウム夜光の針が使われていました。
そのため、正規店に修理をお願いすると環境面などの問題から強制的に放射性物質を含んでいない針に替えられてしまいます。
どうしても当時のオリジナル状態のまま保持しておきたい僕からすると、現行のパーツに替えられてしまうのは避けたいところです。
そのような事情から、街の時計修理業者に依頼することにしました。
街の時計修理業者であれば、当時の針のまま修理も対応してくれます。
ただし、街の時計修理業者もピンキリなので、しっかりとした修理業者を選びたいものです。
そこで、優良な業者を探すために、一定の条件をつけました。
条件は以下の通りです。
・認知度・知名度があり、信頼と実績のある修理業者。
・オリジナルの針や文字盤のまま、交換することなく修理してもらえる。
・どうしても交換しなければならないパーツは純正のものを使用してくれる。
・修理やオーバーホールの費用があまり高くならない。
・持ち込み修理・配送修理どちらにも対応している。
これらの条件で探した結果、見つけたのがウォッチカンパニーでした。
ウォッチカンパニーは2003年設立、ロレックスを中心に様々なブランド時計の修理を行っています。
個人の修理依頼だけでなく、時計専門店やブランドショップからの修理の下請けも行なっていることから、技術面の信頼は申し分ありません。
そんな、ウォッチカンパニーに修理とオーバーホールを依頼したので、依頼方法や、費用、修理期間、実際に利用してみてどうだったか詳しくレビューしていきたいと思います。
最初に結論を言ってしまうと、時計の針も無事動き出し、非常に満足のできる修理内容でした。
目次
ウォッチカンパニーってどんな修理業者？
修理依頼の前に、ウォッチカンパニーがどのような修理業者か見ていきます。
年間20,000本以上の修理実績
ウォッチカンパニーは、年間20,000本以上の修理実績があります。
修理は、1級時計技能士やメーカー修理部門出身者が担当してくれます。
出典: WATCH COMPANY
ウォッチカンパニーは、よく時計雑誌にも紹介されているので、もしかしたらご存知の方も多いかもしれません。
出典: WATCH COMPANY
またYouTubeにウォッチカンパニー専用のチャンネルが開設されており、修理やオーバーホール、腕時計の豆知識などの動画が多数アップされています。
修理やオーバーホールの様子が見れると、どのような作業が行われているのか把握できて安心感もありますよね。
修理は、ロレックスだけでなくオメガやIWCなど数多くのブランドにも対応しています。
出典: WATCH COMPANY
ロレックス以外のブランドも専門のチームを組んで修理されているみたいなので、気になるブランドがあれば、公式サイトの「修理実績」から確認してください。
ロレックス専任でチームを結成
中でも、ロレックスの修理受託件数は最多のようで、ロレックス出身の技術者がチームを組んで修理・オーバーホールに取り組んでいます。
出典: WATCH COMPANY
すべて純正の部品で対応、専用の工具を導入してメーカーと同等のクオリティで修理・オーバーホールを行ってくれます。
出典: WATCH COMPANY
また、文字盤や針に劣化が見られても、正規店と違い新品に交換せず修理してもらえます。
ヴィンテージのオリジナル維持を願う人には非常にありがたい内容です。
修理費用・修理期間 （ロレックスの場合）
修理費用や修理期間は、ブランド、モデルによって変わってきます。
今回はロレックスを例に、オーバーホールをしたときの費用や期間を見ていきましょう。
ロレックスは「手巻き」・「自動巻き 3針 スポーツモデル」・「デイデイト」・「デイトナ」のタイプによって費用や期間が変わります。
| ロレックス | |
|---|---|
| 手巻き | |
| WATCH COMPANY修理価格（税込） | |
| オーバーホール | オーバーホール ＋新品仕上げ |
| 25,300円 | 36,300円 |
| メーカー定価（参考価格）：47,300円 | |
| 納期：2週間 | |
| 自動巻き 3針 スポーツモデル | |
| WATCH COMPANY修理価格（税込） | |
| オーバーホール | オーバーホール ＋新品仕上げ |
| 25,300円 | 36,300円 |
| メーカー定価（参考価格）：47,300円～ | |
| 納期：2週間 | |
| デイデイト | |
| WATCH COMPANY修理価格（税込） | |
| オーバーホール | オーバーホール ＋新品仕上げ |
| 27,500円 | 38,500円 |
| メーカー定価（参考価格）：60,500円 | |
| 納期：2週間 | |
| デイトナ | |
| WATCH COMPANY修理価格（税込） | |
| オーバーホール | オーバーホール ＋新品仕上げ |
| 38,500円 | 49,500円 |
| メーカー定価（参考価格）：66,000円 | |
| 納期：3～4週間 | |
費用は、一番安くて25,300円から高いもので38,500円かかります。
正規店と比べ、およそ半額程度の価格でオーバーホールしてもらえます。
また、オプションで料金11,000円（税込）を支払うと新品仕上げ（傷取り）もしてくれます。
出典: WATCH COMPANY
もちろんオプションなので、新品仕上げを希望しない場合は、研磨せずに修理・オーバーホールしてくれます。
納期は、ほとんどが2週間ですがデイトナのみ3週間かかります。
正規店であれば2ヵ月、街の時計修理業者であれば1ヵ月程度の時間はかかるので、2〜3週間で仕上げてくれるのは早い方だと思います。
納期が早いと手抜きなのでは？と不安に思われるかもしれませんが、ゆとりを持って作業されているので、見積承認の翌日には作業に取り掛かれるのが早さの秘密のようです。
2週間納品が可能な理由は公式サイトの「修理詳細」
から確認できます。
修理保証期間
修理保証期間は1年で、アンティーク時計の場合は6ヶ月になります。
業者によっては、3ヶ月や6ヶ月の修理保証のところもあります。
ウォッチカンパニーは修理保証期間が1年、アンティーク時計でも6ヶ月あるので比較的保証期間も長く何か不具合がおこった時も安心です。
持ち込み修理・配送修理に対応
修理・オーバーホールは持ち込み・配送どちらにも対応しています。
店舗は全国に5店舗あり、近くにお店がある場合は持ち込むことが可能です。
出典: WATCH COMPANY
［店舗情報］
本社（飯田橋店）
〒102-0072
東京都千代田区飯田橋1-12-1大永舎ビル1F
表参道店
〒107-0061
東京都港区北青山3丁目6-7
パラシオタワー11F サーブコープ内
大阪梅田店
〒530-0001
大阪府大阪市北区梅田２丁目２−２ ヒルトンプラザウエストオフィスタワー18階 サーブコープ内
横浜店
〒231-0062
神奈川県横浜市中区桜木町1-1-7 ヒューリックみなとみらい10F サーブコープ内
名古屋店
〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄3-2-3 名古屋日興證券ビル4F
近くにお店がない場合は、お問い合わせフォームから無料梱包キットを注文することができます。
出典: WATCH COMPANY
修理依頼書や緩衝材（時計用クッション）、着払い伝票など全て無料で送ってもらえます。
もちろん時計を梱包して送る際も着払いなので、送料はかかりません。
評判・口コミ
ウォッチカンパニーのサイトに評判や口コミが「お客様の声」として掲載されています。
通常、自社のサイトで評判や口コミを掲載する場合、良いコメントだけを載せがちですが、ウォッチカンパニーは良い悪いどちらのコメントも載せており逆に好感が持てました。
それだけ修理やオーバーホールに対し、誠心誠意向き合っておられるのだと思います。
Twitterでは、ウォッチカンパニーの評判や口コミはあまり見つけることができませんでしたが、新品仕上げについてツイートされている人がおられました。
新品仕上げのクオリティが高いようです。
1年前の写真が出てきたのでtweet。
新品仕上げ直後のSpeedmaster Reduced 3510.50です。
ウォッチカンパニーという会社に頼んだのですけど、
帰ってきてびっくり、たぶん新品の時より質感上がっていました。
低価格の仕上げが粗い時計を買って、新品仕上げに出したら…と考えたらワクワクしちゃうやつ pic.twitter.com/YFVMknYPK8— ナミシ (@39is37) January 23, 2020
と、ウォッチカンパニーの修理・オーバーホールに取り組む姿勢や、僕が言っていた時計修理業者を探す上での条件に全て当てはまっていることからも、依頼をすることにしました。
ウォッチカンパニーで修理・オーバーホールしてもらうぞ！ ［依頼〜修理完了までの手順］
依頼する
まずは修理・オーバーホールの依頼をします。
オンラインで申し込む場合、ウォッチカンパニーのサイトへ行きます。
サイト上段のカテゴリー欄「無料梱包キット」→「無料お見積もり・お問い合わせはこちら」から修理申し込みができます。
修理申込のページに行くと「問い合わせのみ」と「修理申込（梱包キットの依頼）」の選択ができます。
「問い合わせのみ」はおおよその見積もりをしてくれます。
見積もりしてもらい気に入らなければ、断ることもできます。
無料で見積もってくれるので、気軽に問い合わせできるのは嬉しいです。
依頼する場合は、「修理申込（梱包キットの依頼）」をクリックします。
必要事項を入力して「送信」をクリックすると修理申込は完了です。
翌日〜2日ほどで梱包キットが届きます。
梱包キットの中には、封筒と緩衝材が入っています。
出典: WATCH COMPANY
封筒の中には
・「【精密機器につき取扱注意！】シール」
・「着払い伝票」
・「WATCH COMPAN 修理のご案内」
・「無料梱包キットの使い方」
・「修理ご依頼書」
が入っています。
修理ご依頼書に必要事項を記入して、時計と一緒にダンボールに入れてウォッチカンパニーに返送します。
今回、僕は無料梱包キットを送ってもらうか迷いましたが、ウォッチカンパニーでの修理・オーバーホールは初めてということもあり、お店の雰囲気を確認しておきたかったので持ち込んで依頼することにしました。
店舗のスタッフの方は愛想も良く、真摯に対応してくれました。
受付で修理ご依頼書に必要事項を記入して時計と一緒に渡してきました。
ヴィンテージ時計なので、文字盤や針の交換はせずに修理してもらう旨も記入しておきました。
傷にも愛着があるので、オプションの新品仕上げはやめておきました。
この辺は好みですね。
これで修理・オーバーホールの依頼は完了です。
見積の連絡と支払い方法
数日後、正式な見積書がメールで送られてきます。
見積書を確認して良ければ、修理進行の連絡をメールで返信します。
支払いは、銀行振り込み（前払い）か代金引換/ヤマト運輸コレクト便（後払い）が選択できます。
代引きの場合、支払いは現金もしくは、クレジットカード決済も可能です。
今回僕は、代引きで支払うことにしました。
無事、修理・オーバーホール完了！ ［費用や納期はどれぐらい？］
修理進行のメールを返信してから16日後、修理・オーバーホールを終えた時計が帰って来ました。
時計の他に、「修理明細書 兼 修理保証書」と、「取り外されたゼンマイやパッキン」も丁寧に同梱されていました。
修理・オーバーホール料金は、代引き手数料なども全て合わせて33,660円（税込）でした。
内訳です。
オーバーホール料金 23,000円
修理料金 7,000円
代引き手数料 600円
消費税 3,060円
見積書通りのオーバーホール・修理料金で良かったです。
オーバーホールだけでなく修理までしてもらい3万円台は非常にリーズナブルだと思います。
修理から帰って来た時計の精度も良くて、ご機嫌に時を刻んでくれています。
針や文字盤も正規店での修理と違い、取り替えられることもなくトリチウム夜光のオリジナルのままで一安心♪
おわりに
以上、ウォッチカンパニーについてレビューしてきました。
依頼までの手続きも簡単で、納期も早く、費用もリーズナブルで良心的だと思いました。
修理・オーバーホールも満足のできる内容ですし、時計も問題なく動作しています♪
そして、正規店に修理を出したいけれど、ヴィンテージロレックスで針を替えられてしまうとためらわれていた人に、ウォッチカンパニーはありがたい存在だと思いました。
今回、針の交換をせずに修理・オーバーホールしてくれましたし、何より1級時計技能士やロレックス修理部門出身者が純正の部品で作業を行ってくれるのは安心できます。
修理業者によっては価格を抑えて純正パーツではなく、ジェネリックパーツ（社外品）を使うところもあります。
どちらが良いとも一概には言えませんが、正規店と同等の修理・オーバーホールを求めている人には、ウォッチカンパニーはおすすめの時計修理業者です。
おしまい
