オールスターやジャックパーセルなど世界でも人気のスニーカーを販売しているコンバース(CONVERSE)。
出典: http://designers-union.com/blog/archives/6974
そんなコンバースですが、実はアメリカと日本でそれぞれ別の会社として存在していることをご存知でしょうか?
今回はアメリカと日本、2つのコンバースが存在するというややこしい大人の事情についてお話していきたいと思います。
目次
日本とアメリカ、2つのコンバースが存在する大人の事情!
2つのコンバースが誕生するまで
出典: https://www.gallet.co.jp/brand/converse/
2つのコンバースができるまでの歴史を順を追って見ていきましょう。
まず、1908年、アメリカ マサチューセッツ州でコンバースが設立されます。
世界初のバスケットボール専用スニーカーの「オールスター」を世に出すなど、数々の有名スニーカーを産み出してきました。
出典: https://www.pinterest.jp/pin/455848793503674045/
ところが、2001年にコンバースは倒産しています。
倒産したコンバースの企業再建に、資本参加したのが日本の伊藤忠商事でした。
そして、伊藤忠商事はコンバースジャパンを設立します。
一方、2003年にアメリカのコンバースをナイキ(NIKE)が買収し傘下に入りコンバースUSAが復活します。
この時に、伊藤忠商事とナイキの資本関係は切れて商標権も別のものとなります。
こうして、コンバースジャパンとコンバースUSAの2つのコンバースが存在するようになりました。
コンバースUSAとコンバースジャパンの製品は全て別物
海外ブランドを日本でも扱う場合、普通は世界共通で同じ商品が販売されます。(日本限定モデルなどを除き)
しかしコンバースの場合は、コンバースUSAとコンバースジャパンで別々の会社なので扱っている製品は全て別物、もっと言うと、製造元まで違います。
なので、コンバースの同じモデルであってもUSAとジャパンで仕様の違うものが販売されています。
例えばコンバースの人気モデル、オールスター CT70 チャックテイラー(1970年代バスケット選手のチャールズ・H・テイラーの為に改良されたオールスターの復刻モデル)も、コンバースUSAとコンバースジャパンで素材から製造元まで全て違います。
コンバースUSA オールスター CT70 チャックテイラー
出典: https://www.converse.com/shop/p/chuck-70-unisex-high-top-shoe/162050C.html?dwvar_162050C_color=black%2Fblack%2Fegret&styleNo=162050C&cgid=chuck-70-shoes
コンバースジャパン アディクト チャックテイラー
出典: https://www.fashion-press.net/news/53510
パッと見は同じに見えるかもしれませんが、細かな作りやデザインは全く別物です。
ちなみに、コンバースジャパンのチャックテイラーに付いている名称アディクトとは、コンバースの最上級ラインと言う位置付けで、日本のムーンスター久留米工場で製造されており、「MADE IN JAPAN」を売りにしています。
価格もコンバースUSAのオールスター CT70 チャックテイラーが7,000〜8,000円で、コンバースジャパン アディクト チャックテイラーが16,000円ほどします。
使われている素材や製造元が異なるので価格が違うのは当然なのですが、コンバースUSAのチャックテイラーは比較的安い価格設定で手に入れやすくなっています。
一方、コンバースジャパンは高級ラインとして販売しており(しかも限定販売)チャックテイラーの商品としての位置付けや販売方法にも違いが見られます。
コンバースUSAは日本では偽物扱い!?
出典: https://www.converse.com/shop/p/chuck-70-unisex-high-top-shoe/162050C.html?dwvar_162050C_color=black%2Fblack%2Fegret&styleNo=162050C&cgid=mens-chuck-70-shoes
全く別の会社であるコンバースUSAとコンバースジャパン、これってどちらも本物なの!?と思う人がいるかもしれません。
結論から言うとどちらも本物です。
しかし、日本では伊藤忠が商標権を持っていることから、コンバースジャパンの製品が本物で海外のコンバースUSAの製品は偽物と言う扱いになります。
むしろ世界的に見るとコンバースUSAの方が主流な感じがするニャ!
けれど、日本では伊藤忠が商標権を持っているからコンバースUSAを本物と認めてしまっては立場が無いんだ。
それに、コンバースUSAの製品が売れてしまっても困るからね!
その為、伊藤忠がコンバースUSAの商品を野放しに販売されては困るということで、スニーカーの輸入を差し止めしていて営利目的で輸入することも原則禁止されています。
なので、個人で利用する分に1、2足輸入するのは大丈夫ですが、10足以上など大量に輸入すると税関で没収される可能性があります。
また、輸入となると手間もかかります。
こういった事情から、余程のコンバース好きでもなければコンバースジャパンが販売しているスニーカーを履かなければならないのが現状です。
むしろこういった問題がある事を知らない人が大半かもしれません。
権利上は、日本のコンバースも本物なのかもしれませんが、どうせなら世界中の人が履いている本家コンバースを履きたくなるのが本音じゃないでしょうか。
輸入が簡単でなるべく現地価格で手に入れる方法もあるのでコンバースUSAのスニーカーに興味がある人は是非輸入にチャレンジしてみて下さい♪
コンバースジャパンには無い良さがコンバースUSAにはあると思っています。
おわりに
以上、日本とアメリカ、2つのコンバースが存在する大人の事情について話してきました。
コンバースジャパンの事を私情で少し悪く書いてしまいましたが、コンバースジャパンを運営している伊藤忠は何も悪くありません。
日本では伊藤忠が商標権を持っているので当然と言えば当然の対応です。
それに、コンバースジャパンのスニーカーを気に入って履いている人もいるはずです。
なので何が正しいとか何が間違っているとか、そういう事が言いたいのではなくて、こういう事実もあるんだよという事を伝えたかったので今回記事にしました。
こういう事実を知った上で、自分に合ったコンバースを選べば良いと思います♪
おしまい
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